喪主の挨拶は、短くても礼が整います。とはいえ、何をどこまで準備し、いつ何を伝えるかは迷いがちです。本稿では、八王子市の葬儀の進行に合わせて、喪主の役割と時間配分、言葉選び、実務との結び付けを整理しました。通夜・葬儀・精進落としの簡潔な文例と、八王子市斎場の特徴も踏まえた要点を示します。初めての方でも落ち着いて進められるよう、準備から当日の流れまで一連で確認できます。
著者|加藤 信之

多摩福祉葬祭 代表取締役社長
加藤 信之
葬祭ディレクター資格(厚生労働省認定)保有。葬儀業界歴30年。2014年に創業以来、八王子・多摩エリアにて「低価格・高品質」の葬儀を提供し続け、地域住民の信頼を得る。公営斎場へのアクセスに精通し、福祉葬や家族葬、直葬等、幅広い葬儀形式に対応可能。累計葬儀施工件数2000件以上。
喪主挨拶の役割と基本
喪主(葬儀を取りまとめる代表)の挨拶は、参列の御礼と今後のご案内を穏やかに伝える言葉です。通夜(お別れの前夜の儀礼)・葬儀/告別式(宗教者の読経や告別の儀礼)・精進落とし(葬儀後の会食)で、落ち着いて1〜3分に収めます。
初めての方は、話す要素を先に決めておくと安心です。忌み言葉(不幸が続く印象の語)は避け、丁寧な言い回しで整えましょう。
- 自己紹介と続柄、参列への御礼
- 故人さま(お亡くなりになった方)の人柄に触れる一言
- 宗教者や関係の方への謝意
- 通夜振る舞い・精進落とし等の案内と締め
- 今後のお付き合いへのお願い
原稿は見ながらでかまいません。大きな文字で、句点ごとに短く区切ると聞き取りやすくなります。
八王子市で配慮したい点
八王子市ではご高齢の方の参列や、お車での来場が比較的多い傾向があります。挨拶では、会食の場所や退出の順、足元や天候への一言を添えると親切です。「この後すぐ」「正時から」など時計で分かる表現も伝わりやすくなります。
日程は友引前後で混み合うことがあります。無理のない範囲で候補に幅を持たせておくと安心です。宗旨(仏式/神道など)によって語の違いがあるため、場に合う言い回しへ整えましょう。
八王子市斎場(葬儀場)は、通夜・告別式・火葬を一か所で行える構成です。移動が少ないため、挨拶の案内を短くまとめやすい点が、ご家族にも参列者にもやさしい特徴です。
実務の要点と挨拶へのつなげ方
挨拶は進行と一体です。斎場と火葬の時間、香典と返礼の方針、寺院や宗教者のご予定が固まると、話す内容が自然に定まります。人数が未確定でも、範囲感だけ伝えれば十分に整えられます。
- 日程は第一希望に加え、午前/午後など幅を持たせて相談する
- 参列規模は「親族中心」「友人数名」などの範囲で共有する
- 施設の決まり(待合室の飲食、供花、撮影可否など)を早めに確認する
香典は受ける/辞退のどちらでも問題ありません。方針を一文で決め、訃報や式次第に記しておくと、喪主の挨拶も1〜3分で簡潔にまとまります。寺院がある場合は、ご命日や続柄、希望日程の幅を先に伝えれば大丈夫です。
日程や人数が未定でも、まずは一度、八王子市斎場までご連絡いただければ幸いです。安心して進められる形をご一緒に整えます。
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まずやるべきことを確認する
挨拶は段取りと連動しています。斎場と火葬の時間、香典/返礼の扱い、寺院や宗教者の都合が決まると、話す順序と案内が自然に整います。未確定な点があっても、規模感だけ共有できれば十分です。
原稿の確認や言い換え、当日の所作まで、安心して八王子市斎場へお尋ねください。事前の擦り合わせが当日の安心につながります。
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挨拶のタイミングと内容
喪主が挨拶する主な場面は三つです。通夜、葬儀/告別式、精進落とし。それぞれの要点と所要時間の目安をまとめました。
| 場面 | 目安時間 | 主な要点 |
|---|---|---|
| 通夜 | 60〜90秒 | 自己紹介と御礼、故人さまの一言、通夜振る舞い案内 |
| 葬儀/告別式 | 約120秒 | 会葬御礼、故人さまの人柄、今後のお願い、出棺前の案内 |
| 精進落とし | 30〜60秒×2 | 開始は献杯の発声、締めは御礼とお開きの一言 |
通夜の例)「本日はご多用の中、お運びいただきありがとうございます。喪主の◯◯でございます。ささやかですが別室にお食事がございます。お時間の許す範囲でお立ち寄りください。」
葬儀/告別式の例)「本日はご会葬を賜り、誠にありがとうございました。生前に頂いたお力添えに、家族一同、心より御礼申し上げます。これより出棺となります。係の案内にお従いください。」
出棺の一言)「それでは、これより出棺いたします。本日は最後までお見送りくださり、ありがとうございました。」
時間配分・言葉選び・宗旨の配慮
時間は「通夜1分・葬儀2分前後・会食は始めと締めに各30〜60秒」を目安に。長さより、落ち着きと要点が大切です。言葉は重ね言葉を避け、穏やかな表現に置き換えます。
| 避けたい言葉 | 言い換えの例 |
|---|---|
| 重ね重ね/再び/ますます | あらためて/このたびは/引き続き |
| 急に亡くなった | 突然のことでございました/急なことでございました |
| ご苦労さまです | ありがとうございます/お疲れ様でございます |
宗旨による結びの目安は、仏式は「冥福をお祈り申し上げます」、神道は「御霊のご平安をお祈り申し上げます」、無宗教は「静かにお見送りできましたことに感謝申し上げます」。迷うときは、宗教者と葬儀社に確認し、場に合う一つに統一します。
準備と当日の流れ
原稿は「導入/主体/締め」の三つに分け、A4一枚に大きな文字で整えます。読み上げは約300字/分を目安にすると、通夜1分・葬儀2分が無理なく収まります。マイクの高さは口元の少し下に合わせ、姿勢は正面を向いて落ち着いて話します。
- 原稿2部と大きな文字、ふりがな
- 時間を測る小さな時計
- 司会との合図と読み上げ順の最終確認
- 拡声器の高さと音量の事前確認
- 受付の方針(香典の受け方・返礼の渡し方)
- 代理挨拶をお願いする方と原稿の共有
費用が気がかりでも、挨拶は「短く、丁寧に」で変わりません。規模の検討材料として、八王子市斎場の目安費用を記します(内容により上下します)。
| 形式 | 目安費用 |
|---|---|
| 火葬式(直葬) | 約10万〜20万円 |
| 一日葬 | 約17万〜46万円 |
| 家族葬 | 約20万〜40万円前後 |
| 二日葬 | 約35万〜56万円程度 |
原稿の確認や言い換え、当日の所作まで、安心して八王子市斎場へお尋ねください。丁寧に対応いたします。
そのまま使える短い文例
通夜)「本日はお忙しい中、◯◯(続柄)のためにお運びいただき、誠にありがとうございます。喪主の◯◯でございます。ささやかですが別室に通夜振る舞いをご用意しました。お時間の許す範囲でお立ち寄りください。」
葬儀/告別式)「本日はご会葬を賜り、心より御礼申し上げます。生前のご厚情に深く感謝いたします。残された私どもも、故人さまの教えを胸に歩んでまいります。これより出棺となります。係の案内にお従いください。」
精進落とし(始め))「本日は最後までお力添えを賜り、誠にありがとうございました。心ばかりのお膳です。故人さまを偲び、献杯をお願い申し上げます。」
精進落とし(締め))「本日はありがとうございました。名残は尽きませんが、このあたりでお開きとさせていただきます。どうぞお気をつけてお帰りください。」
言葉が詰まったら、黙礼して一呼吸。導入と締めの一文だけでも十分に礼は整います。丁寧に短く、が何よりの安心です。
よくある質問
喪主の挨拶は何分が適切ですか
通夜は60〜90秒、葬儀は約120秒、精進落としは始めと締めに各30〜60秒が目安です。要点を絞れば短くまとめられます。
忌み言葉の具体例は?
「重ね重ね」「ますます」「再び」などが忌み言葉です。場に合わせて「あらためて」「このたびは」などに言い換えると穏当です。
当日の服装や所作の注意点
喪服や黒に準じた服装が基本です。丁寧な立ち振る舞いと短めの挨拶、声の大きさはマイクで調整し、無理のない動きを心がけてください。
八王子市斎場での事例
病院での家族葬(八王子市斎場)
八王子市内の病院で亡くなられた80代の母の家族葬を八王子市斎場で執り行いました。穏やかで近所に親しまれた方で、親族中心に静かにお見送りしたい意向でした。斎場は安置から告別式・火葬まで一か所で完結できるため、搬送を最小限に抑え、告別式を中心に短時間で進行。参列は親族15〜20名、最後は思い出を語りながら和やかに見送りました。僧侶の読経後に喪主挨拶と好きだった音楽を流し、精進落としは親族のみで斎場近くの会食室で行いました。葬儀社と連携して速やかに進められ、参列者の負担が軽減されました。
介護施設で行った一日葬(八王子市斎場)
特別養護老人ホームで亡くなられた90代の父の一日葬を八王子市斎場で行いました。親しい友人や近隣の方を含め、約30名での会葬とし、参列者の移動負担を配慮して告別式と火葬を同日に実施。祭壇は趣味の写真や花で飾り、喪主が短めの挨拶をしてから焼香の時間を設け、温かい雰囲気で見送りました。式は約2時間で終了し、会葬後に斎場の控室で簡単な会食を行い、遠方からの方には宿泊や送迎の案内も手配しました。地域の方々のメッセージを集めた遺影が好評でした。
まとめ
本稿では、八王子市の葬儀における喪主挨拶の役割や準備、時間配分、宗旨ごとの言葉選び、実務との連携方法を整理しました。通夜・葬儀・精進落としで使える文例と当日の所作に関する確認事項も掲載しています。緊張する場面ですが、短く丁寧に伝えることが何より大切です。原稿の作成や司会・斎場との事前確認で当日はより落ち着いて進行できます。ご不安があれば八王子市斎場へご相談ください。
監修者|高橋 亮

株式会社ディライト 代表取締役
高橋 亮
葬儀業界専門の集客支援や人材サービスを手がける株式会社ディライト代表。葬儀・供養分野に特化したWebサービス「葬儀の口コミ」「お墓の口コミ」などを運営し、業界のデジタル化を推進している。
著書『後悔しない葬儀とお墓選び』(クロスメディア・パブリッシング)はAmazon冠婚葬祭部門で1位を獲得。
2025年8月26日にはフジテレビ『サン!シャイン』にてコメンテーターとしてテレビ出演。


