八王子市の葬儀では、坂道や雨天の移動、会場ごとの床材など、足もとに配慮すべき点が多くあります。装いを乱さず安全に動く要点は、黒で装飾のない靴、強い光沢を抑えた素材、滑りにくく静かな底です。本稿では一級葬祭ディレクターが、色・形・素材の選定から雨/坂道対策、当日の下足の扱いまでを整理し、失礼のない選び方を示します。
著者|加藤 信之

多摩福祉葬祭 代表取締役社長
加藤 信之
葬祭ディレクター資格(厚生労働省認定)保有。葬儀業界歴30年。2014年に創業以来、八王子・多摩エリアにて「低価格・高品質」の葬儀を提供し続け、地域住民の信頼を得る。公営斎場へのアクセスに精通し、福祉葬や家族葬、直葬等、幅広い葬儀形式に対応可能。累計葬儀施工件数2000件以上。
八王子市の葬儀 靴の基本
まずは大切な軸をおさえます。黒で装飾のない靴にし、光は強く反射させないことが基本です。斎場(葬儀場)や寺院、会館は床材がさまざまなので、音とすべりにも配慮します。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 女性のかかとの高さ | おおむね3〜5cm |
| つま先の余裕 | 約0.5〜1.5cm |
| 黒の薄手靴下の厚さ | およそ30デニール前後(冬は〜80程度) |
- 手持ちを整える: 黒一択にし、金具や大きなロゴは避けます。強い光沢は布で控えめに。
- 形と安全性: 男性はひもで甲を固定できる革靴。女性はつま先とかかとが隠れる安定した形。
- 見え方の統一: 靴下は黒の無地。女性は黒の薄手で伝線があれば交換します。
- 急な参列: 「黒・無地・露出少なめ」を満たせばまず安心。中敷きで軽く調整します。
色・形・素材の考え方
色は黒を基準にします。濃茶や濃い灰色は照明で浮きやすく、喪服との濃度差が出ます。つやは控えめにし、鏡のような光り方は避けます。
素材は本革か合成皮革が扱いやすいです。つや消しの見え方が安心で、底はゴムだと静音と防滑に役立ちます。起毛革(表面を毛羽立たせた革)や爬虫類調は避けます。金具は黒や小ぶりなものにし、光る金属色は控えましょう。
避けたい履物と代わりの選び方
露出の多い形や強い光沢は目立ちやすく、会場の静けさを損ねます。下の早見表を参考に、静かで落ち着いた見え方に整えましょう。
| 避けたい例 | 安心な代わり |
|---|---|
| 強い光沢(鏡面や樹脂の強つや) | つや消しの黒。乾拭きで控えめな仕上げ |
| つま先やかかとの露出が大きい形 | つま先とかかとを覆うプレーンな形 |
| ひもなし革靴や厚底の靴 | 甲をひもで固定できる黒い紐靴 |
| 白い縫い糸・大きなロゴ | 目立たない黒糸・無地のデザイン |
男女の基本形とそろえ方
男性はひも靴、女性は飾りのない黒の靴が安心です。男性の「内羽根式(ひも穴部分が甲に収まり、すっきり見える作り)」はより改まった印象になります。
| 項目 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 形 | ひも靴(内羽根式が望ましい) | つま先とかかとが隠れるプレーンな形 |
| つま先 | 無地または一文字の切り替え | 丸みや四角寄りで主張を抑える |
| かかと・高さ | 安定した底(ゴム底が安心) | おおむね3〜5cmで太めのかかと |
| 素材 | つや消しの本革・合成皮革 | つや消しの本革・合成皮革 |
| 合わせるもの | 黒無地の長めの靴下 | 黒の薄手〜中厚の靴下 |
雨・坂道への備え
八王子市は坂道や屋外動線が多い地域です。雨の日は特に滑りやすくなります。底が硬い靴より、ゴム底で歩行音が静かな一足が安心です。
革底は新品ほど滑りやすいことがあります。薄い滑り止めを貼る、移動用の防水性の黒靴を持参し、会場で履き替える方法も有効です。靴袋と予備の黒い靴下を用意し、到着後に水滴と泥を軽く拭き取りましょう。ご不安な天候や動線があるときは、八王子市斎場までご相談ください。会場の床材や移動距離に合わせ、当日の足もと準備を丁寧にお伝えします。
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下足の扱いと当日の流れ
土足の会場もあれば、玄関で脱ぐ会場もあります。案内と係の指示に従えば大丈夫です。脱ぎ履きの音を抑え、通行の妨げにならない置き方を心がけます。
- 入口前でひもをゆるめ、脱ぐ所作を静かに。
- 脱いだ靴はかかとをそろえ、下足棚へ。靴袋があれば席の下へ。
- 履く前にかかとを踏まないよう、備え付けの靴べらを使用。
子ども・ご高齢・体調に配慮した選び方
子どもは黒で簡素、甲を留められる一足が安心です。ご高齢や妊娠中の方は、低めで太めのかかとと、すべりにくい底を優先します。中敷きでかかとの浮きを抑え、長時間の立ち時間は無理をしないようにしましょう。迷われたら、まずは一度、八王子市斎場までご連絡ください。ご意向と状況をお聞きし、その日に合った安全な足もとを一緒に整えます。
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よくある質問
雨の日に滑らない靴は?
ゴム底で溝がある、つま先とかかとを覆う黒い靴が適切です。新品革底は滑りやすいので滑り止めを検討してください。歩行音も控えめになり、会場内での移動が安心です。防水スプレーは前日までに行い、乾かしてから使用すると効果が安定します。
当日は入口付近で水分を軽く拭き取り、濡れた状態での着席を避けると衣類の汚れも防げます。
葬儀でのかかとの高さは?
女性はおおむね3〜5cmの安定した太めのかかとが適切です。男性は低めの安定した底を選び、歩きやすさを優先してください。屋外動線が長い場合は、会場まで歩きやすい靴で移動し、式前に履き替える選択も有効です。見た目より安全性を優先します。
痛みや疲労を感じやすい方は中敷きでフィット感を調整し、式の合間に足を軽くほぐすと負担が軽くなります。
靴の汚れや履き替えはどうする?
到着後に軽く水滴や泥を拭き取り、会場で履き替える場合は黒の移動用靴と靴袋、予備の黒い靴下を用意すると安心です。拭き取りは布でやさしく行い、強い摩擦で光沢が出ないよう注意します。保管中はかかとを潰さない置き方にします。
靴を脱ぐ会場では、名札や目印を付けず無地の靴袋に入れると見た目が整います。帰宅後は陰干しし、汚れを落としてから収納してください。
八王子市斎場での事例
病院での家族葬
八王子市内の総合病院で永眠。親族のみの家族葬を希望され、八王子市斎場の小ホールで告別式を執り行いました。祭壇は控えめにし、身内中心で短時間に。雨天を想定し、会場での履き替えや滑り止めの準備をスタッフと連携して行いました。病院から搬送後に安置と面会。式後は火葬場へ移動し、職員が雨具と履き替えの案内をして負担を軽減しました。
老人ホームで行った一日葬
八王子市内の介護付き有料老人ホームでのご逝去に際し、一日葬を八王子市斎場で実施。長年地域で奉仕された方で、人柄を偲ぶ会と短時間の告別式を希望されました。午前は安置と面会、午後は読経とお別れの時間。高齢の親族が多く、段差や坂道に配慮した動線案内と、履き替えしやすい場所を確保。式後は会食を簡潔に行い、速やかに火葬へ向かいました。
まとめ
八王子市の葬儀で適した靴は、黒で光沢を抑え、つま先とかかとを覆うプレーンな形が基本です。雨や坂道にはゴム底やすべり止めを優先し、脱ぎ履きの音にも配慮します。予備の靴や靴下を持ち、状況に応じて斎場へ相談してください。子どもや高齢者は低めで太めのかかと、甲を留められる形を選び、当日は歩行距離や床材に配慮して無理を避けましょう。不安があれば斎場スタッフに相談し、適切な助言と履き替えの案内を受けてください。
監修者|高橋 亮

株式会社ディライト 代表取締役
高橋 亮
葬儀業界専門の集客支援や人材サービスを手がける株式会社ディライト代表。葬儀・供養分野に特化したWebサービス「葬儀の口コミ」「お墓の口コミ」などを運営し、業界のデジタル化を推進している。
著書『後悔しない葬儀とお墓選び』(クロスメディア・パブリッシング)はAmazon冠婚葬祭部門で1位を獲得。
2025年8月26日にはフジテレビ『サン!シャイン』にてコメンテーターとしてテレビ出演。


