八王子市で葬儀に参列する際は、服装や香典、焼香の回数、受付での所作など、どこから整えるか迷いやすいものです。本記事は、参列の基本と事前準備、当日の進行と席次、言葉遣いの要点に加え、八王子市のおくやみ窓口や斎場・安置の選び方までを簡潔に整理。迷ったら係の案内に従い、静かに故人を見送れるよう支援します。
著者|加藤 信之

多摩福祉葬祭 代表取締役社長
加藤 信之
葬祭ディレクター資格(厚生労働省認定)保有。葬儀業界歴30年。2014年に創業以来、八王子・多摩エリアにて「低価格・高品質」の葬儀を提供し続け、地域住民の信頼を得る。公営斎場へのアクセスに精通し、福祉葬や家族葬、直葬等、幅広い葬儀形式に対応可能。累計葬儀施工件数2000件以上。
「参列」の意味と八王子市での基本
参列は、通夜や葬儀・告別式に列席し、静かに哀悼を示すことです。弔問(ご家族を訪ねてお悔やみを伝えること)とは場面が異なります。
八王子市の一般的な流れは、到着→受付→着席→読経→焼香→喪主あいさつ→お別れです。故人さま(お亡くなりになった方)に向けて香を供える焼香や、受付で記名する芳名帳の記入は、ゆっくりで大丈夫です。家族葬は案内を受けた方のみ参列が基本です。案内が無い場合は、弔電やお悔やみ状でお気持ちをお伝えください。
服装・香典・焼香・言葉の基本
初めてでも、要点を押さえれば十分に礼を尽くせます。斎場(葬儀場)では「静かに・短く・倣う」を心に置けば安心です。
服装は黒無地の礼服が基本です。男性は黒のスーツに白シャツ・黒ネクタイ、女性は黒のワンピースやスーツで金具や光沢を控えます。香水は控えめにし、アクセサリーは結婚指輪と一連の真珠程度にとどめます。喪章はご家族の目印で、一般参列では不要です。
香典は不祝儀袋に入れ、袱紗で包んで持参します。新札は避け、やむを得ない場合は折り目を付けます。表書きは宗教に合わせると丁寧です。数珠(じゅず)は仏式で用います。
| 宗教・形式 | 香典の表書き | 数珠の目安 |
|---|---|---|
| 仏式 | 御香典/御霊前/御仏前 | 用いる |
| 神式 | 御玉串料/御霊前 | 不要 |
| キリスト教式 | 御花料 | 不要 |
焼香の回数は宗派で異なります。分からないときは一回を丁寧に行えば失礼に当たりません。ご家族への言葉は「このたびはご愁傷様でございます」の一言で十分です。経緯の詮索や長話、重ね言葉などの忌み言葉は避けましょう。
参列前の準備と欠席時の礼
「何を、いつまでに」を三つに絞ると整いやすくなります。決まりごとをすべて覚えようとせず、当日は係の案内に任せれば大丈夫です。
- 参列可否の連絡を先に行う。要点だけを短く伝える。
- 服装と持ち物をまとめる。香典・袱紗・数珠(仏式)・黒い小物。
- 到着計画を立てる。経路確認の上、開始10〜15分前に到着。
参列が難しい場合は、弔電を喪主宛てに手配し、香典は現金書留で送ります。代理参列は先方の了承があるときに限り、受付で「代理で参りました」とお伝えください。不明点は案内状に記載の連絡先(葬儀社または八王子市斎場)へ確認すると円滑です。
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当日の流れと受付・席次の進め方
迷いやすい場面だけを、当日そのまま使える形で整理します。分からないときは前の方と係に倣えば安心です。
- 到着したら身支度を整え、携帯電話の電源を切る。
- 受付で袱紗から香典を出し、両手でお渡しして記帳。
- 着席は一般は後方。案内が無ければ通路側へ静かに。
- 焼香は回数にこだわらず、一回を丁寧に合掌・一礼。
- 途中退出は焼香後に。遺族席と祭壇へ静かに一礼。
受付での言葉は短く丁寧に。会葬礼品を受け取ったら一礼して席へ向かいます。席次は前方が上座、一般参列は後方が基本です。社葬や会社関係の場合は名刺を求められることがありますが、指示が無ければ不要です。
おくやみ窓口の活用と連絡の配慮
八王子市の「おくやみコーナー」は、葬儀後の市役所手続きを一カ所で整理する窓口です。葬儀の予約窓口ではありません。
| 項目 | 案内内容 |
|---|---|
| 受付時間 | 平日8:30〜17:00(正午〜13:00除く) |
| 予約枠 | 1枠90分×4枠/日、各枠2組 |
| 予約可能期間 | 3週間先まで予約可 |
| 予約の目安 | 死亡届出後おおむね10日経過後 |
| 準備に要する日数 | 予約から最短3日で手続き特定 |
枠が決まっているため、葬儀直後に無理をする必要はありません。参列当日は式に集中し、その後に落ち着いて予約すれば十分です。連絡は要点のみを短く伝えると、ご家族の負担が軽くなります。
斎場・安置の選び方と費用の目安
段取りは「安置→日程と場所→参列案内」の順で整えると安心です。法律上、死亡から24時間は火葬できません。まず安置先を確保し、落ち着いて検討しましょう。
安置には、対面しやすい霊安室(常温)と、保全に優れる冷蔵保管があります。面会の可否や時間帯が異なるため、過ごし方の希望に合わせて選びます。八王子市斎場は、通夜・告別式・火葬を一か所で行える構成で、京王高尾線・山田駅から徒歩約7分、駐車場も備えた立地です。市民の方は火葬室の使用料が無料になる優遇があり、参列案内もしやすい環境です。
| 形式 | 流れの特徴 | 費用の目安(八王子市内) |
|---|---|---|
| 直葬(火葬式) | 通夜・告別式なし、火葬中心 | 約10万〜20万円 |
| 一日葬 | 告別式と火葬を同日 | 約17万〜46万円 |
| 家族葬 | 近しい方中心で実施 | 約20万〜40万円前後 |
| 二日葬 | 通夜・告別式の二日構成 | 約35万〜56万円程度 |
費用は、基本プラン+式場使用料+安置・搬送+返礼・飲食+宗教者謝礼の合計で考えると整います。決めきれない項目があっても大丈夫です。安心してご意向をお聞かせください。詳細は八王子市斎場または葬儀社へお問い合わせください。
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よくある質問
葬儀の服装で迷ったら?
黒無地の礼服が基本です。男性は黒スーツに白シャツ・黒ネクタイ、女性は黒ワンピースやスーツで光沢や露出を控えれば問題ありません。
香典の包み方と表書きは?
不祝儀袋に入れ袱紗で包みます。宗教に合わせて「御香典」「御霊前」などと表書きし、新札は避けるか折り目を付けて包みます。
焼香の回数が分からない場合は?
宗派により異なりますが、分からなければ一回を丁寧に行えば失礼に当たりません。前の方や係に倣って静かに行ってください。
八王子市斎場での事例
病院での家族葬
父が大学病院で永眠し、親族中心の家族葬を八王子市斎場で実施しました。病院での死亡確認・届出の手続き後、斎場へ搬送して霊安室で安置。通夜は行わず告別式を一日にまとめ、祭壇には写真や遺品、生前好んだ花を飾りました。読経と焼香の後、喪主の挨拶で締め、午後に火葬。斎場職員や葬儀社が時間配分や案内、火葬室の利用申請まで丁寧に対応してくれ、家族だけで落ち着いてお別れができました。費用や日程についても明確な見積りがあり、安心できました。
介護施設で行った一日葬
介護付き有料老人ホームで息を引き取られたご母堂を、親族だけで一日葬として八王子市斎場で見送りました。施設職員が迅速に搬送を手配し、斎場の霊安室で短時間安置した後、午前に告別式、午後に火葬を同日で実施。参列は子ども三名と孫数名の小規模で、故人の趣味だった歌の小話や写真を祭壇に飾って温かく見送りました。市民優遇により火葬室使用料が軽減され、費用面でも負担が抑えられました。葬儀社が式次第や受付を担当してくれ、参列者への案内も助かりました。
まとめ
本記事では、八王子市での葬儀参列に必要な準備と当日の流れ、服装・香典・焼香・言葉遣いの要点を整理し、加えておくやみ窓口や斎場・安置、費用の目安も示しました。迷ったら係や案内に従い、落ち着いて故人を見送ることを第一に。判断に迷う場合は、案内状の連絡先(葬儀社または八王子市斎場)へ確認してください。
監修者|高橋 亮

株式会社ディライト 代表取締役
高橋 亮
葬儀業界専門の集客支援や人材サービスを手がける株式会社ディライト代表。葬儀・供養分野に特化したWebサービス「葬儀の口コミ」「お墓の口コミ」などを運営し、業界のデジタル化を推進している。
著書『後悔しない葬儀とお墓選び』(クロスメディア・パブリッシング)はAmazon冠婚葬祭部門で1位を獲得。
2025年8月26日にはフジテレビ『サン!シャイン』にてコメンテーターとしてテレビ出演。


